自分がやりたい事をする時間を、自分でコントロールできるのが在宅ワーカーの強みですね。手芸や裁縫、アクセサリーやインテリア雑貨作り…家で楽しめる趣味は色々ですが、日々のお仕事の合間にそんな自分の特技や趣味を究めていき、いつかは好きな事を仕事にする。今回はそんな“夢を叶えるための”家時間の提案です。
好きな事、得意な事は何ですか?
本人はたいした事がないと思っていても、他人から見たら“すごいじゃない!”と思われている事ってありませんか?
ご近所やママ友の中でも、手作りが得意な人の作品を見てすごい上手!と思った事があると思います。でもそれを売ろうと考えている人は少ないですよね。
日常生活の中で自分が「こんなのあったら便利なのに」とか「これって大変」「それ素敵」と思う様な事を仕事にしたら大当たり、という様な主婦の話はよく聞きます。自分が欲しいと思う物は、他にもそう思う人がいるという事。そこにニーズがあるのです。
例えば、幼稚園や小学校の入学時に用意しなければならない図書袋や体操着袋など、自分で縫うのは意外と大変だったりします。そこで、裁縫が得意な主婦が作って売り出したら飛ぶように売れた、という話もあるのです。
「自分の作った物を売るなんて」と尻込みするかもしれませんが、それを必要とし、素敵!と共感する人が、きっといると思います。
もしあなたが、裁縫が得意で自分で生活小物を作っているとか、ファッション小物やアクセサリーは自分で作っている、ネイルアートが好き、などの趣味や特技があるなら、作家デビューを目指してみませんか。
今は誰でもインターネット上で自分のショップが開ける様々なシステムがあるので、自分で作った物を売るという事も夢ではないのです。
やるからには趣味を究める
作家としてデビューするには、紹介する作品がなくては始まりません。まずは自分の得意な事を究めましょう。根拠なく自分の作品に対して自己評価を下げる必要はありませんが、それでも「熱中して作っている物があるけど人に売るレベルではない」と思うなら、通信講座等で腕を磨くのもいいでしょう。
例えばアクセサリー製作やデコアート、ネイルアート、日曜大工、クラフトなど、自己流でやっていた事や上手にいかない部分が、一気に解決したりレベルアップしたりする事もあります。もちろん、既にオリジナルの布製品など自分の作った物を人にプレゼントしたり、他人から高評価を得ている方なら、商品数をストックさえできれば、すぐに売り出す事も可能です。
それでは、いざ売るという立場で考えた時、どんな商品を作ったらいいのでしょうか。売れる商品を考える上で大切なのは、ターゲットを考えて、そのニーズを探す事です。例えば、赤ちゃんがいるお母さんであればこんな時は何が欲しいのか、かわいいインテリアが好きな独身女性ならどうか、天然素材にこだわる人ならどうかなど、ターゲットと使うシーンを想像すると考えやすいでしょう。ネットショップで売り出す際にも、ターゲットが絞り込まれるほど購買意欲の高いコアなユーザーに対してのアプローチもしやすくなります。
<ネットショップについて学ぶ>
広大なインターネットの海の中に、自分の作品をただポンと置いておいても誰も気づいてくれません。自分のショップを見つけてもらい、購入してもらうには、やはり様々な仕掛けが必要です。ネットショップのオーナーとなったからには売るための努力もしなければなりません。有料のセミナー等も各地で行なわれていますが、まずは在宅で勉強してみましょう。
中小企業の支援等を目的としている団体「独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)」では様々なセミナーや講座を行なっていますが、ネットショップ経営のための講座を、スクーウェブキャンパスから無料で提供しています。この講座ではネットショップの基礎知識から運営ノウハウまでを学ぶ事ができ、講義回数は20回(各1時間程度)。登録すれば全て無料で受講する事ができます。
○スクーウェブキャンパス https://schoo.jp
「ネットショップ開店ch-現役ECのプロが教える20のコツ」
自分のネットショップを開く
売ってみたい作品ができたら、まずは自分のネットショップを立ち上げてみましょう。ネットショップ開設をサポートするサイトは有料、無料と数多くありますが、基本的なサービスを無料で使える所はいくつもあります。
最初はいくつかの無料のショップサービスを利用し、その後慣れてきたら有料のサービスを導入するといいでしょう。反応を見ながらショップのデザインや表示方法を変えたり、販売促進のためのツールや提携をさらに増やすなど、有料のサービスを使う事は売上げアップにもつながります。
ネットショップ開設サイトの使い勝手や特徴は様々です。サイトによっては独自のショッピングモールを持っていて商品を出品してくれたり、GoogleやYahoo!など大手販売サイトやSNSと提携(有料もあり)している所もあるので、将来的な展開を考えたり、扱う商品傾向やサービス特徴などを見比べ、自分の商品に合ったネットショップの展開を考えましょう。
※下記で紹介したサイトは現在無料で利用できますが、一部サービスには有料、カード決済または販売価格の10%程度の手数料が発生する事もあります。よく確認の上お申し込みください。
<まずは試しに何点かマーケットに出してみる>
○minne (ミンネ) https://minne.com
ハンドメイド作品専門のオンラインマーケット。自分のショップを開く前に試しに出品してみては。決済や金銭のやり取りを仲介してくれるので安心です。販売手数料10%が必要。
<オンラインショップを開店する>
○STORES (ストアーズ) https://stores.jp
シンプルで見やすいオンラインストアを簡単に作る事ができます。提携サイト経由で購入された時のみ販売手数料10%がかかります。
○BASE (ベイズ) https://thebase.in
パソコンに詳しくない方でも簡単にショップを作れます。利用料、販売手数料は無料ですが、独自のかんたん決済の場合のみ3.6%+40円の決済手数料がかかります。
○イージーマイショップ http://www.easy-myshop.jp
簡単にショップを作れ、利用料、販売手数料も無料で利用可能。独自決済システムでの場合のみ3.6%+40円の決済手数料がかかります。GoogleのほかYahoo!ショッピングとも連携あり(有料)。
自分の好きな事を仕事にするという事
在宅ワーカーの方はもともと家で仕事をしているわけですが、自分が好きでやって来た事が在宅ワークの仕事になるのはとても嬉しい事ですよね。ましてや自分の作った物を売るお店をネット上に持っているという事は、いわばお店のオーナーになったという事。やりがいもひとしおです。
しかし、単なる趣味ではなく“商売”として運営していくためにはそれなりの覚悟も必要です。ネットショップはリアルな店舗経営と違い、多額の運営費がかかったり多くの在庫を抱えたりというようなリスクは少ないのですが、それでもお客様あっての商売ですので、決算や質問、商品発送などユーザーへの迅速な対応や、ショップ上の在庫切れのチェックや商品の表示変更なども常にチェックしなければなりません。また、好きでやって来た事なのに商売にしたとたんに楽しくなくなった、という事になったら元も子もありません。
最初はあせらずにお仕事の合間にコツコツと腕を磨いたり、色々な作品に挑戦したり、ネットショップ経営に関しての勉強などをして準備をすすめましょう。あくまでも楽しんで仕事する事を目標に。好きな事が仕事ならば、不思議と多少忙しくても苦痛ではないものです。あこがれの作家デビュー、ショップオーナーを今日から目指してみませんか。