パソコンが欲しい……でもどんなものがいいか分からない
パソコンを新たに購入しようとするとき、どんなものを選んだらいいか迷ってしまうことはありませんか?メーカーはどこにしよう?価格は?大きさは?デスクトップ?ノートパソコン?タブレット?
私は以前IT関連の仕事をしていたため、周りの人に「パソコンに詳しいんでしょう?今度パソコンを買うんだけどどんなのがいいの?」と聞かれることがあります。パソコンを使う仕事をしていただけで、特別パソコンに詳しい訳ではないのですが、そんなときに「こんな選び方があるよ」と話していたポイント6つを紹介します。もしもパソコンの購入に迷ったときは参考にしてみて下さい。
ポイントその1 何に使うパソコンかはっきりさせておくこと
メーカーや価格の検討はとりあえず置いておいて、まずはこれをはっきりさせておくことで大きく選択肢を絞ることができます。
例えば、ライティングにしか使わないパソコンなら、最低限Webブラウザとメーラー、テキスト編集ソフトがあれば仕事ができるため、その分液晶サイズを小さいものにしたり、スペックを若干落としたりすることで予算を抑えることができます。
逆に、動きのあるネットゲームがしたい人や、デザインソフトをサクサク動かしたいデザイナーは、画面がよく見える大きいモニターとハイスペックなマシンが必要です。
もし、あれもこれも付いた10万以上する最新パソコンを買ってしまっても、実はほとんどWebブラウジングしかしない……ということを避けるため、パソコンを使う目的ははっきりさせておきましょう。
ポイントその2 CPUの性能の差
パソコンの頭脳との呼ばれるCPU。ここも選ぶときに迷うポイントの一つなのではないでしょうか?CPUのメーカーはいくつかありますが、日本でシェアが最も高いインテル社のCPUについて見ていきたいと思います。
インテル社のCPUの中で最も使われているのが「Core iXシリーズ」。Xには「そのCPUに使われているコア」の数が入ります。コアとは処理をする部分のことなので、この数が多いほど高性能なCPUということになります。
現在発売されているものだと、ビジネスに使うなら「Core i5シリーズ」、デザインや動画作成、音楽制作などのクリエイティブな作業やネットゲームに使うならハイエンドの「Core i7シリーズ」がおすすめです。
また、Core iXシリーズと比べて性能が低い「Atomシリーズ」と「Celeronシリーズ」という製品もあります。性能が低い分、低価格のため「メールとネットの閲覧しかしない」という人や「ライティング作業にしか使わない」人でパソコンの価格を抑えたい場合にはこちらがおすすめです。ただし、ソフトをインストールしすぎたり、CPUを多く使う作業をすると途端に動きが遅くなるので注意が必要です。
特にパソコンが重くなる作業をしないけれど低スペックでも心配……という人は「Core i5シリーズ」がいいのではないかと思います。
ポイントその3 容量はどれくらいが必要?
また、気になるのがパソコンの容量。「メモリ」「ハードディスク」の2種類の記憶装置のことをまとめて「パソコンの容量」と呼ぶことがありますが、この2つは全く違うものです。
・メモリ……コンピューターが作業をするときに一時的にデータを保管しておく場所。コンピューターの動きの速さに影響する。「RAM」とも。
・ハードディスク……コンピューターに必要なデータを継続的に保管する場所。「HDD」とも。
メモリの大きさはCPUの性能と紐付いており、ほとんどのCPUの種類によって適切な容量になっています。例えば、Core i5なら4GB以上になっているはずです。
ハードディスクは、使う容量によるので一概には言えませんが、500GBから1Tあれば良いかと思います。画像や動画などのデータは、外付けHDDやオンラインストレージを活用すればハードディスク容量を無駄に消費することはありません。メモリはもちろんですが、ハードディスクの容量が少なくなることもコンピューターの動きにも影響するので、写真などの長期間保存しておきたいデータは外部に保管することをおすすめします。
ポイントその4 メーカーパソコンとBTOパソコン
パソコンを購入したい人によく「やっぱり国産メーカーのパソコンがいいの?」と聞かれます。結論から言ってしまうと「国内と海外であまり差はない」ということです。
海外メーカーパソコンは何となく「不具合があるかもしれない……」という不安がある人もいるかもしれません。ですが、今や海外メーカーも日本法人のカスタマーセンターがありますし、よっぽどおかしな使い方をしなければ簡単に故障することもありません。性能はどのメーカーも価格に比例しますので、メーカー選びに関しては「お好みで」というのが私の答えです。
メーカーパソコン以外には、BTO(Built To Order)パソコンというものがあります。その名の通り、自分で使用するパーツなどを選んで作ってもらうセミオーダーパソコンです。パソコンに詳しくなくても大丈夫。用途・予算などをスタッフに相談してみるといいでしょう。
また、市販されているメーカーパソコンはプリインストールされているソフトが多いため、使わないソフトも出てきます。もちろん、価格にはそれらのソフトの価格が乗ったものになりますが、BTOパソコンなら余分なソフトが付属されてこないのもメリットです。
その他にパソコンを購入するときのポイントとしては、Microsoft Officeのオプションを付けるかどうかという点があります。仕事で頻繁に使う人はOfficeを付けた方がいいかもしれませんが、使うことが少ない人はWeb上で使える無料のOfficeなどでもいいと思います。
参考:【ライフハック】Microsoft OfficeがなくてもOfficeドキュメントが作成できる!?
ポイントその5 HDDとSSD、どっちがいいの?
最近のパソコンでは、スペックを見ると「HDD搭載」と書いてあるものと「SSD搭載」と書いてあるものがあります。なんとなく「データ容量に関することだな」ということは分かるかもしれませんが、一体何が違うのでしょうか?
HDDは「ポイントその3」にも出てきた「ハードディスク」と呼ばれるもの。メリットは大容量であることや安価であることが挙げられます。対して最近よく聞くSSDは「ソリッド・ステート・ドライブ」の略。SSDは保存速度が速いこと、動作するときの音が静かであることが特徴です。
HDDより少ないSSDのデータ保存容量に関しては、現在はオンラインストレージが数多く提供されているため、データをクラウドに保存することで欠点を補い、SSDを選ぶ人も多くなっています。
ポイントその6 キーボードのタッチは自分好みのものを
意外と大事なのが「キータッチの感覚」。キーボードによっては、キーボードのサイズ、キーのタッチが深いものと浅いもの、RETURNキーの大きさの違いなどの特徴があります。タイピングがしやすい自分好みのキーボードを選んだ方が作業がはかどるでしょう。
タブレットを選んだ場合はキーボードの操作性は多少目をつぶらなければいけないでしょうし、現物を触らずにネットで購入するときは気を付けた方がいいポイントのひとつです。
幅広い選択肢から自分にあったものを
在宅ワーカーにとって最も大事な仕事道具であるパソコン。今や、数十万円から2万円以下のものまで、さまざまなタイプのものが発売されています。そんな幅広い選択肢の中から自分に合ったものを上手く選びたいですね。
※パソコンの性能やCPUのシリーズは2015年12月現在のものを参考