12月末で1年間の仕事をおさめたら、次は確定申告のことを考えなければなりませんね。フリーランスの在宅ワーカーは、確定申告を自分の手で行わなくてはなりません。毎年3月が確定申告の期間ですが、1年間の経費の計算には時間がかかりますから、早めに準備しておくべきですね。
また、最近はインターネットで申告を行える「e-TAX」の活用も、かなり定着してきました。紙への記入が必要なく修正も容易で、住所などのデータを保存して翌年の入力を楽にすることもできます。せっかくパソコンでお仕事をしているのですから、そのパソコンを確定申告にも活かして、e-TAXで申告をすることをおすすめします。
とはいえ、これまで手書きで確定申告してきた方にとっては、e-TAXの方が面倒に感じてしまいますよね。確定申告の時期になりますと、e-TAXについて書かれた本が書店に並びますが、いずれもけっこうな厚みがあり、ますます面倒に感じてしまうかもしれません。そこで今回は、日頃の領収書整理におすすめのアプリと、基本的なe-TAXの準備について、できるだけ簡単にご紹介します。
領収書は、日頃から分類しながらストックしておこう
毎年のことなのですが、1年分の領収書はかなりの量になります。それを消耗品や接待費に分類していくのもひと苦労。そこで、領収書が発生したら、すぐに分類してしまえるよう、アプリの力を借りることにしました。確定申告に特化したアプリは、家計簿管理アプリとはまた別ものです。確定申告のための領収書管理は、専用のものを使うべきですね。下記に、いくつかのおすすめアプリをご紹介します。
白色申告・青色申告の仕訳帳 Taxnote
iPhone https://itunes.apple.com/jp/app/bai-se-shen-gao-qing-se-shen/id814048454?mt=8
非常に使い勝手のいい、確定申告支援アプリです。日付と金額、科目をパパッと入力するだけで、仕訳帳に記録されていきます。弥生会計やfreeeなど、主要な会計ソフトに対応しており、入力したデータをそのまま使うことができます。それ以外の方法で確定申告書を作成する場合は、各科目の累計を書き写すか、Excelに出力しておきましょう。
確定申告支援byマネトラ
iPhone/Android https://sinkokusien.jp/
領収書が発生したらその場で金額入力をして記録する、確定申告支援アプリです。iPhoneとAndroidの両方に対応しています。スマホアプリ版は、できるだけシンプルに手早く入力できるよう工夫されています。細かな修正作業は、連携しているパソコン版でゆっくりと行えるようになっています。本アプリの目的は、とにかく領収書をため込まないこと。
トッテオクール
iPhone http://totteokuru.com/
もう入力することすら面倒! そんな方は、少々コストがかかりますが専門のスタッフに、代わりに入力してもらいましょう。スマホのカメラで領収書を撮影すると、なんと手動で科目を分類し、整理してくれるのです。料金は、1ヶ月の利用枚数が50枚以内であれば月額980円です。自分でやろうとするとどうしてもため込んでしまうという方、多忙すぎて確定申告まで手が回らないという方におすすめです。
e-TAXの準備1 個人番号カードに電子証明を格納
ここからは、まだe-TAXを導入していない方のために、事前準備の方法を解説いたします。まずは、電子証明を取得する必要があります。これは、お住まいになっている土地の市役所や区役所などで手続きをしましょう。電子証明は、これまでは住民基本台帳カード(住基カード)の中に、マイナンバー制度が施行されましたので今後は個人番号カードに格納されます。
電子証明の有効期限は3年です。マイナンバー制度が施行される前に住基カードで電子証明を取得した方は、慌てて個人番号カードと新たな電子証明を取得する必要はありません。有効期限内でしたら、そのまま住基カードを使うことができます。次回有効期限切れの際に切り替えれば大丈夫です。
e-TAXの準備2 ICカードリーダーの用意
自宅から電子証明の情報を送信するためには、ICカードリーダーが必要です。カードリーダーはいろいろなものが発売されていますので、購入前に必ずe-TAXに対応しているかどうかを確認してください。また、お使いのOSへの対応も、あわせて確認してくださいね。下記に、e-TAXに対応しているカードリーダーの一部をご紹介します。
CLOUD2700-NTTCom
https://www.ntt.com/jpki/data/download5.html
SONY 非接触ICカードリーダー/ライター PaSoRi RC-S380
http://www.sony.co.jp/Products/felica/consumer/products/RC-S380.html
SANWA SUPPLY ADR-RW5100
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=ADR-RW5100
e-TAXの準備3 開始届出書の提出
いよいよ、e-TAXの公式サイトにアクセスします。公式サイトにも、e-TAXの使い方が詳しく載っていますので、初めての方は目を通しておくことをおすすめします。
国税電子申告e-TAX
http://www.e-tax.nta.go.jp/index.html
さて、最初にe-TAXを使うときに限り「電子申告・納税等開始届出書」を出す必要があります。こちらの届出は、書面でもオンラインでも、お好きな方法で出すことが可能です。毎年、申告のたびに出す必要はなく、初回の一度きりで大丈夫です。この届出で、利用者識別番号を取得することができます。
これで、おおよその事前準備は完了です。駆け込みで準備をする方が多いようで、確定申告時期になりますと、家電量販店でICカードリーダーを探すことが難しくなる場合があります。筆者は昨年、カードリーダーの調子が悪くなったため急遽買い換えたのですが、ちょうど確定申告時期でしたので品切れしており、数店舗を巡るはめになってしまいました。時期をずらして、早めに手配しておくことを強くおすすめします。
確定申告を効率よく済まして、仕事に影響を出さない!
確定申告は、正直に言いますと少し面倒な作業ですね。だけど、同時にとても大切なことです。決められた期間内に、確実にやっておくようにしましょう。そのためにも、今回ご紹介した領収書管理アプリやe-TAXで負担を減らすことが重要です。確定申告に時間を割かれるからといって、仕事の手を止めるのはとてももったいないことですよね。うまい在宅ワーカーは、確定申告でドタバタしません。筆者の先輩方は、サラリといつの間にか済ませていました。少しでもかまいませんので確定申告の勉強をして、在宅ワーカーのプロフェッショナルを目指してくださいね。